なんとか読み終わりました。出版が 2000 年(原語は 97 年)の本なので今ごろ?といわれそうですが、今ごろです。(^_^;
とりあえず図書館の返却期限に間に合ってよかった。というオチ。
以下は忘れないうちに内容をメモメモ。
イノベーション(変革)には2種類ある。従来の技術から連続するものと連続しないものだ。本書では前者を持続的イノベーションと呼び、後者を破壊的(突発的とも言いかえることが可能らしい)イノベーションと呼ぶ。持続的イノベーションは既存のバリュー・ネットワークに対して大きな影響は与えない。しかし破壊的イノベーションはバリュー・ネットワークとは別の新しいバリュー・ネットワークで成長し、既存のバリュー・ネットワークへ環流していく。
破壊的イノベーションは、既存のバリュー・ネットワークにおける尺度では通用しないものとして登場する。しかし、別の尺度における優位性で新しいバリュー・ネットワークを形成し、その後性能向上により既存のバリュー・ネットワークでの尺度にも通用する性能水準を達成する。
破壊的イノベーションは既存のバリュー・ネットワークで通用しないものであるため、企業における資源が割り当てられない。この態度はまったく正しい。なぜなら顧客の支持を得られず、単純であることから信頼性は高いが、価格・利益が低くコスト構造にも見合わないからだ。
これに対応するためには小さな組織が手探りで市場を探すしかない。最初は何も決めつけてはいけない。すべての資源を最初に割り当ててもならない。コストを含めて常に方向修正が出来る必要がある。
また市場が要求する性能向上の軌跡と技術が提供する性能向上の軌跡を必ず意識する。性能過剰となることが一つの分岐。その場合、突き進む・性能以外を追求する・市場の要求を押し上げる、の選択肢がある。
以上の内容がディスク・ドライブ、掘削機、鋼鉄製造などの具体例を用いて示されている。