F1 2010 Rd.17 韓国GP


中止だろうと思ってたんですが、まさかのイベント決行。でもレースが終わったときは真っ暗&マシンは泥まみれ。F1 だと思ってたんですがラリーのイベントだったようです。

予選はフェッテルがポールのレッドブル1-2。3番手にアロンソ。マクラーレンはハミルトンが4番手、バトンが7番手という結果に。やっぱりレッドブルでアロンソ調子いいなぁ、マクラーレンはセッティングがでない?といった順位です。とはいえ予選の時点で決勝は雨と予想されていたのであんまり当てにならない感じではあります。

決勝は予想通りの雨、しかも強めということで10分ディレイして 3:10 から SC (セーフティー・カー)先導でのスタートに。しかし水煙がいっこうに減らず視界が確保できないため赤旗、3周が終わった時点でいったん中断されます。

このまま赤旗が解除されない場合、すでに3周が終了しているためにレース自体は成立、しかし規定周回数の75%を消化していないためポイントは半分のみ与えられることに。もちろん順位は現状のままなのでレッドブルの1-2に以下アロンソ、ハミルトン…となります。しかしその後 16:05 に赤旗が解除。もちろん SC 先導での周回になりますが雨足は弱まっているモノの、コースの排水に問題があるのか水煙がまるで減りません。結局レースが再開されたのは18周目から。テレビ画面を通してみる分には状況が変わってる気がしません。

レース再開直後 19周目に2番手を走っていたウェバーが単独スピンしてウォールへ激突、ニコ・ロズベルグを巻き込んでリタイアします。ここでまた SC。下位を中心にタイヤをインター・ミディへ交換するマシンが現れました。

再度 SC が解除されたのは23周目。この時点で5時近くになり、日没(17:50頃)までにレースが終わるのか、そもそもフルポイントが与えられる規定周回数の75%消化が可能なのかが危ぶまれはじめます。

その後さらに31周目にも SC が導入、ここで上位陣もインター・ミディへとタイヤを交換。しかしアロンソは右前タイヤの交換に手間取り、ハミルトンに前へ行かれてしまいます。が、ハミルトンはこのときフロントに問題を抱えていると無線でピットと交信していたため SC あけ直後にオーバーランしたところをアロンソがパス、順位は再びフェッテル→アロンソ→ハミルトンに。

その後上位では順位の変化もなくフルポイントが与えられる42周目が終了、曇天ということもありサーキットが暗くなってきます。45周目にはフェッテルが「ブレーキポイントが見えない」ハミルトンは「まだ明るいからいける」と無線でポジショントーク。と思ったら直後の46周目のホームストレートでフェッテルのエンジンがブロー、レッドブルはまさかのノーポイントという結果でレースを終えます。

以降は3位のマッサが体勢を崩しかけたりしつつも順位の変動はなくゴール。結局日没時刻を過ぎてもチェッカーは降られず、規定周回数を消化しきってのフィニッシュとなりました。

というわけでドライバーズポイントランキングはこんな感じに。

  1. Fernando Alonso Spanish Ferrari 231
  2. Mark Webber Australian RBR-Renault 220
  3. Lewis Hamilton British McLaren-Mercedes 210
  4. Sebastian Vettel German RBR-Renault 206
  5. Jenson Button British McLaren-Mercedes 189

イタリアGP 前はそろそろ脱落かといわれていたアロンソがトップ、バトンはこの時点で脱落でしょう。普通に考えると残り2戦で25ポイント差のフェッテルも圏外な気はしますが、単純に一番早いのは彼ですから、まだ可能性はある…かも?個人的にはフェッテルとアロンソの争いになると楽しかったんですが。

ところで、今回のグランプリはひどいグランプリでした。そもそもレース開催の90日前には合格していなければならないサーキットの検査が10/11。しかも出来ているのはサーキットの路面だけ。ランオフエリアの一部は未完成のままだったため、コンクリートウォールをおいたのだとか。実際金曜・土曜の走行ではピットレーンでさえ走るたびに埃が舞うという有様でした。コースにおいても同様で、アスファルトとランオフエリアとの継ぎ目の処理が行われていないのか、コース外へはみ出すたびに土煙が上がり、決勝では雨の影響でマシンが泥にまみれていました。

決勝で雨が降ったことは天候ですので仕方ないとして、雨が小降りになったあとの水はけはサーキットの不備によるものです。画面で見てもわかるほど路面に水が残っているのは設計どおりに作られているのか疑問を感じざるを得ません。そもそもレース90日前に検査を行う理由はアスファルトの路面が落ち着くためでもあります。なので本来は国際格式のレースを行うことも定められています。(実際予定は組まれていましたが、工事の遅れを理由にキャンセルされています)

また、今回のレースは日没時刻を過ぎ暗くなってからもレースが続けられました。日没後に無灯火で照明なし、しかも濡れたコースの上を 200km/h 以上の速度で走るのはどう考えても危険です。しかも本来求められる安全性をクリアしているか疑問の残るコースです。しかし今回 FIA は安全よりも興業を優先させました。

F1 は競技であると同時に興業であるからにはビジネスの部分を無視できないことは理解できます。なのでバーニー・エクレストンがビジネス優先で興行権を売って回ることはある意味当然です。しかし競技としての監督を行うはずの FIA が自ら作ったルールを曲げたことは非常に残念です。マックス・モズレーの頃はもうすこし堅物だった印象があるんですが、ジャン・トッドともちろんチャーリー・ホワイティングには少しがっかりしてしまいました。

というわけで残すはあと2戦、ラス前のブラジルGPは 11/7 決勝です。が、新大陸なので日本時間では日付が変わって月曜早朝。地上波でも生放送になります。


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