購入したのは97年の春だったと思います。以前は「映ればなんでもいい」といった考えだったのですが、あるときNANAO製モニターを使う機会があって驚きました。噂には聞いたことがあったのですが、実際に1日作業をすると違いを実感できました。3日目には本気で欲しくなり価格を調べてました。当時主流が15インチだったでしょうか。少なくともメーカー製のオールインワンセットに17インチはラインナップされてない時代です。なによりPCは普及期でしたのでモニター単品は今以上に割高でした。しかもNANAO製。たぶん半年以上は貯金して、さらに知り合いのつてを頼って安くしてもらい、ようやく手に入れました。当時同じ17インチのモニターで57Tというのがありました。そちらは水平周波数が30kHz〜でした。しかし、それでは当時使っていたPC98のDOS画面が出せないという理由で55Dを選びました。実際に使用すると17インチの画面にDOSは大きすぎて違和感がありましたけど。そしてさすがにここ数年は使わない機能です。値段はどっちが高かったんだっけ。わずかに差があったような気がします。欲しくて欲しくて買ったモニターです。所有欲はこれ以上ないほどに満たしてくれました。もちろん部屋へ来た友人たちには自慢しまくりです。当時28.8kbpsのモデムだったと思いますが、いろんなWebページを表示してはニヤニヤしていました。その後、仕事としてPCを使うようになるとさらに活躍してくれました。画面を表示してくれるコトはもちろんですが、このモニターを使っているんだからしっかりやれば大丈夫、というある種の自信のようなものを持って仕事に取り組めました。しかし通電時間は大幅に伸びます。また、わたしはこまめな正確とは言い難いので画面はメインテナンスキットで掃除しても、きょう体に付いたホコリなどは放置してしまっていました。もう少しこまめにホコリなどを掃除してあげれば良かったのかもしれません。4年ほど前でしょうか。画面がぱっつんぱっつんと音を立てていたので修理に出しました。今年の2月末に青が表示されなくなり、画面がすべて黄色くなってしまったので修理に出しました。5月のGW中に外出から戻って電源を入れたら画面がぼやけていたので修理に出しました。残念ながら修理不能、との回答が返ってきました。「ギリギリまで追い込んでみたのですが…」と説明を受けたとおり修理をお願いする前よりは症状が改善してはいるものの、本来の画面ではありません。残念ですが、お別れの時が来てしまったようです。メインのモニターとして使用することはもうありません。全力で走れない競走馬が競馬場へ来ないように…。でも、サラブレッドは競馬場にいなくてもサラブレッドですよね。FlexScan E55D