ピレリとタイヤと F1 と


超久々の F1 ネタ。

日曜に行われたイギリスグランプリの決勝では4台のマシンの左リアタイヤがはじけ飛びました。

走行中になんの前触れもなくタイヤの側面とトレッド面が分離するという、まさに壊れたとしか言えない現象です。もちろんレース中ですから近くに走行中のマシンがおり、重大な事故が起きていても不思議じゃない状況でした。

明らかにタイヤの性能が足りず、それによって危険な状況が生じていたということです。

こういう場合、通常なら「ピレリはまともに走れるタイヤも作れない」となりますが、F1、特に今の状況ではそう単純にピレリを批判できません。

問題はピレリが全力でタイヤを作れていない(かもしれない)という点です。F1 はタイヤがワンメイクになって以降、FIA のリクエストに沿ったタイヤが供給されています。特に供給がピレリになってからは走行距離による性能劣化が激しいタイヤが導入され、レース演出の一部となっているのが事実です。

またピレリは今シーズン序盤のタイヤを改善するために構造変更を行おうとしましたが、チームの反対で実行できていません。さすがに今回のようなことが起こってしまってはチームも反対しないでしょうし、なにより FIA が「安全」のカードを使うでしょう。(安全上の理由があれば FIA はチームの同意なしでルール変更すらできる)

さらに、テスト制限のために今年のタイヤは十分な実証データがなかったんじゃないかということも気になります。そもそもマシンはレース毎に進化するのに、タイヤは変更なしというのは大丈夫なんでしょうか。エンジンも変更無しなので計算では大丈夫だったりするの?

でもやっぱりあの壊れかたは根本的な問題によるものという気はします。だとするとやっぱり十分と言えるほどの技術がない?

というわけで「不具合が残ってしまった原因」がどこにあるのかはっきりしません。

タイヤの性能でレースを演出するという手法については賛否あると思いますが、最低限、事故だけは起きない性能の維持を確保して欲しいものです。


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