子テーマとは特定のテーマからテンプレートを呼び出す形式のテーマです。最低限必要なのは CSS ファイルだけ。通常のテーマと同様の記述にテンプレートを借りてくる(?)親テーマを指定する“Template”行を追加します。
/*
Theme Name: 子テーマの名前(必須)
Theme URI: 子テーマのホームサイトの URI
Description: 簡単な説明
Author: 作者
Author URI: 作者の URI
Version: バージョン番号(オプション)
Template: twentyten(必須)
.
コメント/利用許諾の記述(オプション)
.
*/
Template には親テーマとするテーマのディレクトリ名を記述します。大文字小文字の区別ありです。あとは通常のテーマと同様に子テーマ用のフォルダを作ってアップロードすればテーマとして認識されるので、管理画面から有効化するだけです。
しかし、子テーマが借りてくるのはテンプレートだけなので表示されるのはスタイルがまったく適用されていないページになります。ですのでまずは親テーマのスタイルをいったん読み込んでから独自のスタイルを適用していくのがセオリーです。
@import "../twentyten/style.css";
もちろんパスは親テーマに合わせてください。
スタイルは firebug とかを使いながらガンガン書いていきましょう。スタイルではどうしようもない部分は子テーマのフォルダへ親テーマのテンプレートをコピーしてきて書き換えます。ここで親テーマのフォルダにあるファイルを書き換えると子テーマにしている意味がまるで無くなりますので、必ず子テーマのフォルダへコピーしてきてから書き換えます。
テンプレート階層がうまく利用できる場合は書き換えるのではなく、テンプレートを追加することで対応できることもあります。また TwentyTen 以降のデフォルトテーマは子テーマから呼び出されることを意識した構造になっていますので、インクルードタグもしっかり利用してください。
テンプレート階層 – WordPress Codex 日本語版
Include Tags « WordPress Codex
テンプレートは簡単に上書きできるんですが、functions.php に書いてある内容は場合によってはめんどくさいので、そこがちょっと注意です。
子テーマは隔靴そうよう、といえばそうかもしれません。既存のテーマをちょっとだけ変えたいとき、そのテンプレートやスタイルシートを直接書き換える、というのもアリですが、それだとテーマがアップデートしたときには再度書き換える必要があります。また適用された変更を元に戻すのも、子テーマなら簡単です。
子テーマは手軽に試せるため「まずは子テーマから」といわれることも多いですが、一通りテンプレートについて知っている状態で子テーマを利用したほうがより便利に使えると思いますのでぜひ一度、簡単でもテーマを作ってみてから子テーマにも挑戦してみてください。自分のテーマを親テーマにして改良していくのもアリです。
次はテーマをテストしてみたいと思います。